翻訳屋佐吉の生活と意見関東を離れ、北陸に古民家を購入したとある翻訳屋の田舎暮らし事始めと日々のつれづれ。 

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翻訳トライアスロン2012〈出版〉結果発表

2012/10/26[金]《 翻訳修行 》
 アメリア「翻訳トライアスロン2012」第1種目〈出版〉の結果が発表された。(例によってこれを云うと会員の方には実名がバレちゃうんだけど)佐吉は92点で319名中4位だった。応募した訳はおよそ満足のいく出来ではなく、平均点が確保できれば御の字くらいに思っていたので、この結果にはちょっとびっくりした。

 前にもお話ししたとおり、課題は佐吉が以前から(邦訳で)愛読していた探偵小説シリーズの最新作で、その物語世界や登場人物のキャラクターは課題文を読む前から頭に入っていた。そういう意味では佐吉にとって有利なはずだった。が、如何せん7月は馬鹿みたいに忙しく、一次訳こそ比較的早い時期に仕上げることができたものの、以降はまったく時間を割くことができず、締切当日の数時間でかろうじて体裁だけ整え、期限ぎりぎりで提出したのだった。いま読み返してみると、前半はまだそれなりに読めるものの、後半は内容を伝えるのが精いっぱいで、とても小説と呼べる代物ではない。さらにはよほど慌てていたと見え、「しかも」を「しけも」、「に対する」を「に愛する」、「あればあるほどほど」など、ひと目で分かる入力ミスさえ散見する。あまりにもお粗末で、上位に食い込んだことが不思議なくらいだ。

 もっとも、講評に目に通してみると、審査員の村井智之氏が指摘されている『誤訳の多かった部分』についてはひと通りクリアできていたようだ。氏も『(誤訳は)さほど目立たなかった』とおっしゃっているとおり、今回の課題には解釈の難しい部分は特に見当たらなかった。佐吉の訳についても、そのような解釈の誤りによる失点はほぼゼロだったと考えて良さそうだ。評価のポイントは、いきおい、主人公であり語り手でもあるリディアの母親の人物像をどれだけ活き活きと浮かび上がらせることができたかという点に置かれただろう。もちろんそれに関しては佐吉にも反省材料は山ほどある。あとで入念に見直し、今後の糧にしたい。

 ただし、講評はともかく訳例についてはちょっと納得のいかないところがある。それは、村井氏の訳例がこれまでの「リディア&ビル」シリーズ(直良和美訳)とは似ても似つかない口調で書かれていることだ。おそらく村井氏はこのシリーズの過去の作品を読まれてはいないだろう。訳例の中のリディアの母親は、シリーズを通して脇役として実にいい味を出していた彼女とはまるで別人だ。以前からの愛読者が読んだら、吹き出すか呆れるか怒り出すかのいずれかに違いない。佐吉もコンテストの参加者としては真摯に読んだが、シリーズの読者としては読むのが苦痛でならなかった。

 参考までに、リディアの母親の人物像を佐吉なりに説明しておくと、学はないが知性があって慎み深く、保守的で頑固な反面気っ風がよく、質素倹約を美徳としつつも中国人としての矜持を忘れない、云わばチャイナタウンの肝っ玉母さん。あるいは、アニメの『赤毛のアン』に登場するマリラ・カスバートを想像してもらえれば、だいぶ近いのではないかと思う。少なくとも、村井氏の訳例からイメージされるような、やたらベタベタしたフェミニンすぎるキャラクターでは決してない。

 とは云え、このコンテストは飽くまで課題文だけを対象にしている。シリーズの他の作品を持ち出してどうこう云うのはおかしい、とする考え方もあるだろう。もっともだ。そういう意味では、他の作品との整合性を一切勘案しなかった村井氏の姿勢はむしろフェアだと云えるかもしれない。ただ、そう考えると(以前からこのシリーズを愛読していたという)佐吉が当初アドバンテージだと思っていたものはアドバンテージでも何でもなく、また、訳出に際してシリーズの物語世界に沿うよう施した細かな配慮は一切無駄だったことにり、そうなると、佐吉の訳のどこがそんなに評価されたのか、ますますわからなくなってしまうのだが…… (-_-;;;

 ともあれ、今のところ1位との差は3点。一時は諦めかけていた総合1位の目も出てきた。残る〈映像〉と〈実務〉の結果に望みを託しつつ、至らなかった点をきちんと把握して、その反省を多少なりとも自らの研鑽につなげたい。
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2012/10/26 14:44 | Comment (2) | Site Map | Home | Page Top
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Comments


トライアスロン、まだエントリーしたことないです(汗)

佐吉さんは日々の案件をこなすだけでも
大変なほど大量に受けていらっしゃるようにお見受けしますが
同時にスキルアップの努力も惜しまずなさっていて
すばらしいです、尊敬します。

トライアスロン、私も次回はがんばってみます!
時間がない、忙しいは言い訳ですね。

ところでロッテリアのエントリーについてですが、
ロッテリアは高岡にないと思いますので、
本拠地を高岡に完全に移される前に
心行くまで食べることをオススメします。
ケンタッキー、モス、マック等はあるのですが、
たしかロッテリアは・・・今はどうなんでしょうか?
妹夫婦が高岡の地元民として
子どもも育てていますのでファストフード事情には
くわしいはず・・・・聞いてみます!

はやなお |  2012/10/26 (金) 16:14 No.63


コメントありがとうございます

以前、営業活動についても同じようにコメントしましたが、むしろ普段はちっとも研鑽を積んでおらず、お恥ずかしいかぎりです。いずれあらためてここで取り上げる機会もあるかと思いますが、アメリアや翻訳学校以外にも、ブラッシュアップに役立つ素材は身近にいくらでもあると思うのですが、今は上の翻訳トライアスロンがほとんど唯一の機会で、ほかにはほとんど何もできていないのが実情です。この調子じゃマズいな、と常々思ってはいるのですが……。

翻訳トライアスロンは、参加されるときっと良い経験になると思います。各種目、総合それぞれに具体的に順位が付けられるので、自分の実力の指針になると同時に励みにもなるでしょう。

それと、ロッテリアについては、キャンペーンということで2度ほど記事をアップしましたが、普段は特に足繁く通っているわけではありません(笑)。高岡にはファーストフード以外にも魅力的な飲食店が多いようなので、むしろそういう店を少しずつ開拓していこうかな、と思っています。

佐吉 |  2012/10/26 (金) 19:56 [ 編集 ] No.64

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