翻訳屋佐吉の生活と意見関東を離れ、北陸に古民家を購入したとある翻訳屋の田舎暮らし事始めと日々のつれづれ。 

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栃木  渡良瀬遊水地  

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台風一過 ― さきちい散歩 2

2012/10/01[月]《 散歩・ポタリング 》
 台風一過。朝から抜けるような青空が広がっていた。しかし、天気予報によると晴天は今日だけで、明日からまたしばらくははっきりしない天気が続くという。仕事も逼迫していなかったので、午前中にふらりと散歩に出てみた。

渡良瀬遊水地(サイクリングコース) 渡良瀬遊水地は、明治期に足尾鉱毒事件の鉱毒対策を目的に造成された遊水池で、現在は主に治水と利水に利用されている(ちなみに、渡良瀬遊水地はかつて「遊水地」(河川法など)、「遊水池」(都市計画法、国土地理院発行の地形図など)のいずれの表記も可としていたが、現在は「遊水地」に統一されている)。3,300haという国内有数の湛水面積を持ち、埼玉県加須市、茨城県古河市、群馬県板倉町、栃木県栃木市、小山市、野木町の4県6市町にまたがっているが、その大部分が栃木市(旧藤岡町)に属している。そして、佐吉の実家からは目と鼻の先だ。

 市街地と遊水地の境の堤防(土手)はサイクリングコースになっている。子どもの頃から何度も走った道だ。こんな日に自転車で走ったらさぞかし気持ちがいいだろう。佐吉が以前乗っていたアラヤのクロスバイクは実家に置いてあって今もなお現役。しかし、生憎ブレーキケーブルとシフトケーブルの交換の途中で放ったらかしたままで(オイ)すぐには乗れない。なので今日は、自転車で走り慣れたその道を徒歩で行ってみた。

渡良瀬遊水地(運動公園) 遊水地の奥には葦原(湿地面積2,861ha)が広がっている。もちろん、何度も足を踏み入れたことがある。だが、あまりにも広大なのでいまだにその全容は知らない。見渡すかぎりの原野のただ中にいると、まるで北海道にでもいるような錯覚をおぼえる。ほとんど手つかずの豊かな自然が残っていることから、「国際的に重要な湿地」として、今年7月、ラムサール条約登録された。ただし、市街地に近い部分は運動公園やゴルフ場として利用されているので、土手の上から見る景色は「湿原」というイメージからはちょっと遠い。

渡良瀬遊水地 佐吉が小学校低学年の頃は、運動公園もまださほど立派なものではなく、遊水地はもっぱら探検の舞台だった。高学年になると野球に、中学に入ってからはテニスに興じた。(一部舗装された区域で)ラジコンカーやスケートボードで遊んだこともあった。高校生になって原付バイクを手に入れると、長い直線道路でどれだけスピードが出せるか試してみた(当時の原付にはリミッターがなかった)。パラグライダーをやっていた頃には立ち上げ(テイクオフするためキャノピーに空気を取り込んで頭上に持ってくること)の練習をした。正月には老母と筑波山越しに初日の出を拝んだ。花火大会やどんど焼きなど、町のイベントもたくさんあった。そんなあれやこれやを思いながら(徒歩にしては)随分奥まで歩いた。不意に小学1年生か2年生の頃、ちょうどその辺りまで「探検」したことがあったのを思い出した。世界の果てまで来たような気がしたものだった。そこまで行くのにずいぶん勇気が要ったのを覚えている。

裏通り 遊水地からの帰り、先日とある事情によって通れなかった小学校時代の通学路を歩いてみた。当時からずっと車の通りの少ない裏通りなのだが、景観がかなり変わってしまった表通りとは対照的に、通りの家々が佐吉の記憶とほとんど変わっていないことに驚いた。が、よく見るとそうした家の多くが家主のいない廃屋になっていた。取り壊されて更地になっているところもあった。

 その頃には佐吉はだいぶ汗をかいていた。けれど、空気がさらっとしているのでさほど不快ではなかった。気がつけば、もう蝉の声を聞くこともなくなっている。この夏、最後に聞いたのはいつだったろう。遠くから立ち話をする老婆の声が聞こえた。やがてその老婆たちの姿が消えると、裏通りは時が止まっているかのようだった。見上げれば、空はどこまでも青かった。
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2012/10/01 23:52 | Comment (0) | Site Map | Home | Page Top
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