翻訳屋佐吉の生活と意見関東を離れ、北陸に古民家を購入したとある翻訳屋の田舎暮らし事始めと日々のつれづれ。 

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翻訳屋、苦戦中

2012/01/29[日]《 翻訳屋稼業 》
 このところ、おそろしく仕事のペースが遅い。例の、開始から1年が過ぎた大型案件に取り組んでいるのだが、これが目を覆いたくなるほどの悪文で、ちっとも作業が捗らないのだ。

 もっとも、最初からずっとそうだったわけではない。もちろん以前にもいろいろと難点はあったのだが、それでも、クライアント側に、こちらの指摘を受けて原文の悪いところを直していこうとする姿勢が見られた。文章が目に見えて劣化しだしたのは、去年の秋口のことだ。聞くところによると、以前はクライアント側に原稿をまとめてチェックする人がいたのだが、何らかの理由でそれができなくなり、各セクションの担当者が書いたものがそのまま入ってくるようになったらしい。確かに、そのバラつきたるや尋常ではなかった。さほど引っ掛かるところのない当たりの月もあれば、原稿の半分近くが意味不明という大ハズレの月もあった。

 当然、翻訳会社でもその点は把握していた。3ヶ月ほど前、翻訳会社に出向き、チェッカーさんや営業さんも交えて、今後どう対処していくかを話し合った。その結果、あまりにもひどいものは無理に訳さず、その旨コメントを付したうえで戻して良い、ということになった。加えて翻訳会社側で問題点を整理し、クライアントに改善を求めることになった。

 そうして、年明け早々にクライアントへの陳情がなされた(と聞いた)。とは云え、こちらの要望が反映されるのは次の入稿分から。今はまだひどいままだ。上にも云ったとおり、極端に日本語が壊れているものは突っ返して良いことになっているのだが、実際にそうした不良箇所の一つひとつにコメントを付けるとなると、今度はその手間が馬鹿にならない。むしろ、訳文を一から創作してしまったほうが作業量が少なくて済む場合もある。

 いずれにしても、なんとも気が滅入る話だ。そもそもそれらは、原文がまともであれば存在しなかったはずの作業なのだ。そう考えると理不尽にさえ思えてきて、なんだか無性に腹が立つ。

 ただ、そんな救いのない作業の中にも一筋の光明を見出すことがある(と云うと大袈裟だが)。それは、そのような悪文からどうにか真意を探り出し、適切と思える訳文に「リライト」することができたときだ。そんなときには「こんなにメチャクチャな原文を、こんなに簡潔で明解な訳文に仕上げちゃうオレって天才? ( ̄ー ̄) 」と思えてくる(オイ)。

 今日は、世界で6番目くらいに頭のいい人間になったような気がする……などと強がってみる佐吉なのである。

驚異の百科事典男 世界一頭のいい人間になる!驚異の百科事典男 世界一頭のいい人間になる!
A. J. ジェイコブズ / A. J. Jacobs
黒原敏行

文庫本, 文藝春秋, 2005/08/03 Amazon
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