翻訳屋佐吉の生活と意見関東を離れ、北陸に古民家を購入したとある翻訳屋の田舎暮らし事始めと日々のつれづれ。 

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アメリア  翻訳トライアスロン  

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今年も参戦

2014/07/26[土]《 翻訳修行 》
 アメリアの翻訳トライアスロンに今年も参戦した。例によって、いや、いつにも増して時間が取れず、さすがに今年は参加を諦めようかと思っていたのだが、締め切り前日の24日が納期の案件が、取引先AとDから1件ずつあって、23日の夜にそれらを納品したところ、翌朝各々から打診のあった次の仕事が、幸か不幸か揃って面倒な案件だったので、どちらも断って空いた時間を課題の訳出にあてることにしたのだった。

 第1種目〈出版〉の課題は、米国の作家 William Giraldi の『BUSY MONSTERS』という作品の一節。『BUSY MONSTERS』は一種のメタフィクションで、凝った仕掛けがあちこちに散りばめられた、一癖も二癖もある今風の小説だ。比較的端正な作品が多かったこれまでの課題とはだいぶ勝手が違う。純粋に読者の立場で云えば、決して嫌いではないが、これを訳出するとなると一筋縄ではいかないことは明らかだった。

 おそらく、この作品の雰囲気を忠実に再現するには、いくつもの飛び道具を使わなければならないだろう。だが一方で、飛び道具はひとたび使い方を間違えると大怪我につながりかねない。訳者のセンスが訳文にもろに表れるであろう、実に小憎らしい出題だ。

 しかし、佐吉はそんな難題を物ともせず、その卓越した言葉のセンスを惜しみなく注ぎ込み、この厄介きわまりない作品を、原文に見劣りしない見事な日本語に仕上げてみせた……と云いたいところだが、実際は、訳語をじっくり選んでいる余裕などなかった。と云うか、そもそも無い袖は振れないのだった。佐吉のお粗末な感覚で訳をこねくり回したところで、目も当てられない駄文ができあがるのがオチだ。なので、佐吉は敢えて飛び道具を封印し、努めて無難な訳文に仕上げた。そう、安全策である。このブログで再三云っているとおり、翻訳トライアスロンは「たとえ1種目でコケても、平均点程度が確保できていれば、他の2種目で挽回して総合で上位に入賞することは充分可能」なのである。佐吉は一か八かのギャンブルを避け、いわゆる「中間点」を狙うという、ズルい作戦にでたのだった。

 実際の仕事でこういうやり方が通用するかどうかはわからない。と云うより、通用するのはごく限られた場面だけだろう。だが、3種目の合計点で総合成績を競う翻訳トライアスロンでは、こういうやり方もありなのである。5年めともなると、いろいろと小賢しい知恵が回るのである。

 ともあれ、そんなわけで、佐吉は5度目の翻訳トライアスロンをやや抑え気味にスタートしたのだった。このイベントについては、今年をひとつの区切りにするつもりでいる。もちろん、できることなら3連覇で有終の美を飾りたい。けど、どうだろね。せめて、現時点で先頭集団の最後尾くらいに付けてればいいんだけどね。

BUSY MONSTERSBUSY MONSTERS
William Giraldi

ペーパーバック, W W Norton & Co Inc; Reprint版, 2012/8/6
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2014/07/26 23:58 | Comment (0) | Site Map | Home | Page Top
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